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老後2000万円は必要?ベースとなる生活費の検証とその対策!

年金Money

金融庁のいう老後に公的年金だけでは2,000万円が不足する「老後2,000万円問題」だが、ベースとなる生活費の算出が間違っているという説もあり、その妥当性を調査した。また、日本の高齢者の所得は諸外国と比べ最低水準ではあるが、就業率が高く就労により補っている、高齢者の就労は経済的なこと以外にもメリットが多く、その点も説明します。

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高齢夫婦無職世帯の収入・支出

高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦飲みの無職世帯)の実収入と実支出との差額は、月5.5万円程度

実収入=209,198円
実支出=263,718円

差額-55,000円

実支出の内訳

金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」第21回による厚生労働省提出資料が年金問題(老後は年金だけでは2,000万円不足する)のベースとなる資料である。
そもそも高齢者世帯の支出としてその内訳が間違っている、そんなに生活費用はかからないという説もあるので検証するために調べました。

金額(円)妥当性
食費64,444手取りの15〜20%、ちょっと贅沢している
住居13,656手取りの30%、7.8万円で足りない
光熱水道19,267手取りの4.4%、平均21,696円なので妥当
被服・履物6,497手取りの2%なので妥当
家具・家事用品9,405手取りの4.3%なので妥当
医療15,512医療費の月額6.6万円の1〜3割負担なので妥当
交通・通信27,576手取りの11%なので妥当
教育15手取りの0.2%で500円程度なので足りない
教養・娯楽25,077手取りの9.9%なので妥当
その他の消費支出54,028手取りの22%なので妥当
非消費支出28,240
合計263,718円

上の表をみると、厚生労働省が提出した高齢世帯の生活費用は現実と比べて妥当性があるのが分かります。
むしろ住居費の13,656円は安すぎで、持ち家、所有マンションでも維持費・管理費はそれ以上にかかります、賃貸であればさらに費用がかさみます。
もちろん、節約の仕方で生活費を抑えることはできますが、贅沢しない普通の生活をすると、このくらい必要になるのですね。

老後2,000万円の不足の算出は?

下の表をみると、夫婦のどちらかは95歳まで生存する割合は5割弱というのが分かります。

そこから、夫婦のどちらかは95歳まで生存するということで計算しています。

65歳から95歳までの30年間✖️毎月公的年金だけでは足りない5.5万円✖️1年12ヶ月=1,980万円になり、「老後に公的年金だけでは2,000万円不足する」となるのです。

高齢者

出典:金融庁「人生100年時代における資産形成」

賃貸と持ち家・マンションはどちらが得!だけで判断すると危険

実支出の住居費は13,656円になっています、これでは所有マンションの維持費・管理費にもならないので持ち家の人の割合が多く、定期的にメンテナンスしないで不具合が出たところだけ修理する費用だと思います。
当然ですが、賃貸住宅・マンションで13,656円は足りません。
賃貸で老後を過ごすと考えている人は、実際にはもっと費用がかかることを理解して準備する必要があります。
賃貸物件のオーナーが高齢者に対して貸し渋りすることが近年問題になっております。
高齢者に孤独死されると、賃貸の物件の価値が下がるだけでなく誰も借りてがいなくなるという問題があり断るオーナーさんが多くなっています。

賃貸と所有はどっちが得!という考えだけで賃貸で過ごすと決めるのは危険です。
ホリエモンや勝間和代さんのような資産家なら別ですが、一般人が賃貸で一生を過ごすのには老後の生活費とオーナーの貸し渋りの点でリスクを抱えることを理解して対策を考える必要があります。

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諸外国に比べて高齢者の就業率が高く、所得の低さを補う

高齢者世帯の平均所得は諸外国と比べ最低水準

日本の高齢者世帯の平均所得金額は欧米・先進国主要国を大きく下回っている。

所得の高齢者

出典:金融庁「人生100年時代における資産形成」

高齢者の就業率は諸外国と比べ最高水準

日本の65〜69歳の就業率は諸外国に比べ最も高い。
内訳をみると、男性は52.9%の割合で就業し、女性は33.4%の割合で就業している。
どちらも諸外国と比べ最も高いのが分かります。

高齢者の就業率

 

出典:金融庁「人生100年時代における資産形成」

平均寿命と健康寿命の伸びに就業率の高さが関係?

平均寿命・健康寿命が伸びている

日本人の平均寿命は1950年頃の男性は58歳であったが、現在は81歳まで伸びている。
現在の60歳の人の4人に1人は95歳まで生きるという試算があり、まさに人生100年時代を迎えようとしていることが分かる。

平均寿命

出典:金融庁「人生100年時代における資産形成」

平均寿命だけでなく、健康寿命も伸びているのが下のグラフから分かる。
男女で比較すると、男性の健康寿命が伸びているのが分かるが、これは高齢者男性の就業率の高さが影響していると予測します。

健康寿命

出典:金融庁「人生100年時代における資産形成」

高齢者の就労はメリットが多い

高齢者の性・年齢階級別就業率をみると、男女ともに就業率が増加傾向であることが分かる。
高齢者の就業率が高くなっていることでどんなメリットがあるのか?

就業率は増えている

出典:金融庁「人生100年時代における資産形成」

高齢者の運動能力・数学的思考能力が高い

体力レベルをみても、現在の高齢者は過去と比較して高い水準になることが分かる。
高齢者の就業率が高くなっていることで、就労により運動能力の衰えが予防されていると考えられる。

運動能力

OECDの調査によれば、60歳〜65歳の日本人の数学的思考力や読解力のテストのスコアはOECD諸国の45歳〜49歳の平均値と同水準であり、高いのが分かる。
この点も就労により数学的思考能力や読解力の衰えを予防することができているのだと考えられます。

数学的思考能力

出典:金融庁「人生100年時代における資産形成」

まとめ

  • 金融庁の老後は、公的年金だけでは2,000万円不足すると述べたベースとなる生活費が妥当なのか調査した。
  • 様々なデータで検証した結果、妥当性があるのが分かった、むしろ、居住費が13,656円と実際と比べて安く見積もっているため、賃貸住宅の人の場合はさらに支出が増え、不足する額は増える。
  • 日本の高齢者の所得は諸外国に比べ最も低いが、その分、就業率が高く、就労により年金で不足している生活費を補っている。
  • 高齢者の就労は、メリットが多く、健康寿命が伸びる、運動能力・数学的思考能力・読解力の衰えを予防している。
  • 一方、別のレポートで説明しているが、日本の高齢者金融資産における株などの資産形成による部分は諸外国と比べて非常に低く、iDeCoやつみたてNISAによる資産形成は必要である。
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